日本証券新聞記事 後編 | プレスルーム | Mercer Investments Japan

日本証券新聞記事 後編 | プレスルーム | Mercer Investments Japan

日本証券新聞記事 前編・後編

日本証券新聞 2018年8月30日掲載

マーサー・インベストメンツ株式会社 新たな船出 後編

コンサルティングを土台にしたオンリーワンの運用会社めざす
企業年金を中心に公的年金、金融機関、さらに個人向けも
すべての資産運用に関するサービス提供はマーサーのみと自負

代表取締役社長の奥田啓介氏に聞く

■ BFCアセットマネジメント買収の2つの狙い
マーサーがBFCアセットマネジメントを買収した狙いは主に2つ理由がある。7月に新しくスタートしたマーサー・インベストメンツ株式会社は、シングルマネジャーからマルチマネジャーまですべてを提供できる。合併前は、BFCの場合、お客様はシングルのマネジャーを複数採用してポートフォリオを分散しているが、採用などは自分たちで行う。マーサー・インベストメント・ソリューションズは、基本的にはマルチマネジャーを提供しており、お客様が同社にすべて任せる。個別の優秀なマネジャーを提供するシングルマネジャーは手掛けていなかった。シングルマネジャーは、BFCが強みのある分野で、特にヘッジファンドを中心にしたオルタナティブを得意としている。マーサー・インベストメント・ソリューションズは、マルチマネジャーだけでなく、シングルマネジャーを紹介する部門を強化したいということが、BFC買収の狙いの一つだ。
もう一つは、ヘッジファンドをはじめとするオルタナティブの提案の強化だ。BFCはオルタナティブ戦略に重点を置いている。マーケットの最近の環境を見ると、金利は低いところから、今後も上昇していく局面にある。株式にも割高感がある。市場のリターンだけではお客様に役に立つ運用には限界がある。オルタナティブを含めた、マネジャーのスキルによってアルファを生む部分の強化が必要と考えていた。このようにシングルマネジャーの提供と、ヘッジファンドをはじめとするオルタナティブの強化がBFCを買収した目的だ。

■ シングルマネジャーとマルチマネジャー
お客様のニーズに合わせて、マーサーグループ全体として資産運用に関する総合的なサービスを提供するうえで選択肢を増やしていきたい。データだけを必要なお客様もいるし、コンサルティングまでで十分なお客様もいる。さらに、運用までお手伝いをさせていただけるお客様もいる。運用の中でも、シングルマネジャーが良いお客様も、マルチマネジャーが良いお客様もいる。これらすべての資産運用に関するサービスを提供できるのはマーサーだけだと自負している。
マルチマネジャーは、マネジャーの組み合わせや配分、入れ替えなどのノウハウがないお客様にとっては、当社にお任せすることに利点があり、より効率的にマネジャーの分散を達成することができる。一方、自分たちで運用業務を決定・管理したいというお客様にとっては、シングルマネジャーを自分たちで組み合わせができる。お客様にも受託者責任や、説明責任があることで、ある程度のところでは自らが責任を持ちたいとのニーズもあって、そこはお客様ごとに事情に合わせてお客様と、当社の役割分担が必要と考えている。柔軟な対応ができるのもが当社の強みだ。
これまでBFCのお客様はほとんどがシングルマネジャーのため、今後はお客様のニーズ次第だが、シングルだけでなく、マルチマネジャーの紹介もしたい。ポートフォリオ全体だけでなく、部分的にも複数のマネジャーの選定、配分、入れ替えについて当社にお任せいただくという意味では、海外では少しずつ浸透しつつあるアウトソースドCIO(運用全体を専門家にアウトソースする)に近いビジネスも中長期的には目指していきたい。

■ 最近の日本の機関投資家の運用ニーズの傾向
通常の債券投資では安定的な収益が達成しにくい状況にある。米金利上昇でヘッジ外債も収益が期待しにくい。代わって2つの方向がある。1つ目は安定した収益を得るためにマネジャーの運用力に頼るという点がある。例えば、債券では制約の少ないアンコンストレインドの運用や、株、債券を含めマルチアセットでのアセットアロケーションから収益を得るなどマネジャーのスキルによるもの。2つ目は市場の流動性プレミアムをある程度許容してリターンを得る、これはオルタナティブになる。例えば、ダイレクトレンディング、プライベートデッドなどで、より高い利回りを得ようとの流れもある。

■ 今後の展開
当社は、現在のお客様の中心である企業年金を中心に今後も残高の積み上げに取り組んでいくほか、企業年金以外の分野で、公的年金や学校法人、財団などにもお客様を広げていきたい。また、現在も受託実績のある金融機関は保険や地域金融機関なども今後はもっと展開していきたい。中期的には国内の信託銀行や運用会社と戦略的な提携によってリテールの分野にも展開していきたいと考えている。リテール向けでは一部、ロボアド運用のベースとなる資産配分に関する助言を行っている。その意味で、運用会社とのパートナーシップによって個人向けの分野でも十分に展開していけると考えている。

■ 目指す運用会社
当社はオンリーワンの運用会社を目指したい。コンサルティングというものを土台にした運用会社という意味では、それで本当の意味で成功している運用会社は日本にない。大手の伝統的な運用会社はコンサルティングという部門は持っていない。コンサルティングと運用に同じぐらいの力を入れている運用会社は、日本にはまだない。コンサルティングのリサーチ能力を基盤に、一方でお客様にとって最善のソリューションを独立した立場でお手伝いしていきたい。その意味で、これまで日本にはないような運用会社を目標に取り組んでいきたいと考えている。

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